【禁后-パンドラ-】
まず、すぐ正面のドアを開けた。

その部屋は外から見た時に窓があった部屋だ。

中にはやはり何もなく、妹の姿もない。

「あっちだな」

僕達はもう一方のドアに近付き、ゆっくりとドアを開けた。

妹はいた。

ただ、私達は言葉も出せずその場で固まった。

その部屋の中央には、下にあるのと全く同じものがあったのだ。

鏡台とその真前に立てられた棒、そしてそれにかかった長い後ろ髪。

異様な恐怖に包まれ、全員茫然と立ち尽くしたまま動けない。

「ねえちゃん、これなぁに?」

不意に妹が言い、次の瞬間とんでもない行動をとった。

彼女は鏡台に近付き、3つある引き出しの内、1番上の引き出しを開けたのだ。













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