【禁后-パンドラ-】
全容はとても書けないのでほんの一部だが、どれもこれも聞いただけで吐き気を催してしまうようなものばかりだった。

中でも動物や虫、特に猫に関するものが全体の3分の1ぐらいだったのだが、これは理由がある。

この家系では男と関わりを持つのは子を産む為だけであり、目的数の女子を産んだ時点で関係が断たれるのだが、条件として事前に提示したにも関わらず、家系や呪術の秘密を探ろうとする男も中にはいた。

その対応として、ある代からは男と交わった際に呪術を使って憑きものを移すようになったのだ。

それによって自分達が殺した猫などの怨念は全て男の元へ行き、関わった男達の家で憑きもの筋のように災いが起こるようになっていたそうだ。

そうする事で、家系の内情には立ち入らないという条件を守らせていたのだ。


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