【禁后-パンドラ-】
ここまでがこの家系の説明。

本題はここからなので、ひとまず先へ進む。

実は、この悪習はそれほど長く続かなかった。

徐々にこの悪習に疑問を抱くようになっていったのだ。

それがだんだんと大きくなり、次第に母娘として本来あるべき姿を模索するようになっていく。

家系としてその姿勢が定着していくに伴い、悪習はだんだん廃れていき、やがては禁じられるようになった。

ただし、忘れてはならない事であるとして、隠し名と鏡台の習慣は残す事になった。

隠し名は母親の証として、鏡台は祝いの贈り物として受け継いでいくようにしたのだ。

少しずつ周囲の住民達とも触れ合うようになり、夫婦となって家庭を築く者も増えていった。

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