あの日あの時あの場所で。
今、昔
重たい足取りで教室に向かっていく。
…教室に戻りたくない。
「はぁ…」
あーあ。みんなからみられる…。
最近学校来てなかったから、珍しいのか。
―ガラッ。
静かに開けたつもりだったけど、意外に強めだった。
「あ―…」
みんなの視線を浴びた。
さっきまでざわざわしてた教室が一気に静かになる。
この静かさ、やだな。
でも、その静かさもつかの間でまたざわざわし始めた。
まるで、私がいなかったかのように。
私は下を向いて自分の席についた。
すると、
「あっれ~?まだ生きてたの~?」
斜め後ろから高めの甘い声が聞こえてきた。
…耳障り。
「ねぇ~。あんたいつ死ぬの?」
「あはははっ」
―須藤瞳。
あんたは、グループの中心的存在で私をいじめる時も中心的だったね。
―バンッ!!
「っ…!?」
「ねぇ。なんか言ったら?口、ないわけ?」
おもいっきり私の机を叩いてきた。
な、に…?
「うざ。シカトしないでくんない?莉子のくせに」
「別に、シカトなんて…」
「―うっせぇんだよっ!!」
―ドカッ。
「…っ!!」
おもいっきり肩を押されて床に押し倒された。
その拍子におしりをぶつけてしまった。
痛、い。
「あんたもなんか言ってやんなよ~。…芙佳」
「えっ…。わ、私…?」
―芙佳。
なに、迷ってんの…。戸惑うぐらいなら、合わせなきゃいいのに。
「そ、そうだよ。なんでいるの…?早くいなくなっちゃえばいいのに」
「………」
思ってもないこと、言わないでよ…。
合わせてるだけのくせに。