あの日あの時あの場所で。
な、なに!?
「…やっ」
「…はは。おもしろいね?」
おもしろい…!?
なにがよ…。
と、油断してたとき…
―ドカッ。
「うっ…」
お腹に蹴りが、
―ドンッ。
「きゃ…」
おもいっきり押し倒された。
「…や、やめっ!」
「だれがやめるかっつーの」
「やっ、やだやだっ…!」
―ああ。
痛いよ。
体のいろんなところに響く。
「た、助っ…」
気がつけば私の上の方で立っている真波に助けを求めてた。
「…真波っ…」
分かってる、分かってるよ…。どんなに助けを求めても、助けてくれないことぐらい。
「誰も助けないよ、あんたのことなんて!」
「…うっ」
―ドカッ。
―ドカッ。
―ドカッ。
痛い痛い痛い痛い。
…なにが、楽しいんだろ。
「…バカみたい」
ぽつり、とつぶやいた。
だが、これが瞳に聞こえてしまったらしくて。
「はぁっ!?どうゆう意味よっ!」
…ヤバ。
「莉子のくせに、ムカつくっ!!」
「うっっ…」
今までにないくらいおもいっきり瞳の足でお腹を蹴られた。
気持ち悪い…。
お腹の中が変な感じだ。
「―これで、とどめかなぁ?」
「…え」
意識がもうろうとするなかで顔をあげた。
そこには、木の棒を片手にした瞳が仁王立ちしてた。
「―今、あんたがこんな状態になってるのは、誰のせいかな~って、考えなよ」
…は?
こんなことを考えてる間にもいろんなところを蹴られまくる。
助けてよ、助けて…。
ねぇ、真波…。