未来の君のために、この恋に終止符を。
そうやって悩んで、困って、過ごしているけどどうしようもない。
私にはどうすることもできない。
ころんとベッドの上を転がって身体を起こす。
晴樹に見守られながら、立ち上がった。
「コンビニ行くから、着替える。
ちょっと部屋出てて」
「あ、うん」
言われるがままに部屋を出る晴樹のために扉を開けたけど、そういえばそんな必要はないのか。
ぼんやりとそう思いつつ、彼の背を扉で遮った。
着替えると晴樹には言ったけど、そんなにちゃんとするわけではない。
近所のただのコンビニだし、さすがに部屋着で外は歩けないというだけだ。
黒いパンツに、キャミソール。
その上から薄手のグレーのパーカーを羽織った。
気まずく思いながらも廊下にひょこりと顔を出し、晴樹を呼ぶ。
「着替え終わったよ」
「じゃあ行こうか」
……ああ、なんだかそう言われる気はしてた。
いつでもどこでも、大抵はなんてことない顔をしてついて来る未来の晴樹。
現在の晴樹と比べて、結構押しが強くて負けることもしばしばある。
だから一緒に来るつもりでいてもおかしくはない。
でも、
「いや、ひとりで行くよ」
首をはっきりと横に振った。