花舞う街のリトル・クラウン
オリバーは王城の中を何の迷いもなく進んでいき、近くにいた衛兵に声をかける。
「花屋のフルリエル、店主のオリバーじゃ。ちょっとエリオットどのを呼んでくれ」
するとその若い衛兵は驚いた様子で「はっ、はい!今すぐ!」と言うとそそくさとどこかに行ってしまった。
しばらくすると遠くから「オリバーどの!」と慌ててかけてくる男性の姿があった。
「お待たせしてしまって申し訳ありません」
息を切らせて走ってきた男性はオリバーの前に来るや否や頭を下げた。
オリバーは笑って「こちらこそ忙しい時にすまないのう」と頭を下げる。
「貴族の方々から言づけられた花束じゃ。名前をあげるときりがないほどじゃよ。みなリコリス王女にと、メッセージも一緒に」
「ありがとうございます。リコリス様もお喜びになられることでしょう」
するとエリオットは花束を運ぶための荷台を引いているリルの存在に気づいたのか、「そちらの方は?」とオリバーに尋ねた。
「リル・エトメリアと申します。フルリエルで働かせてもらっています」
「ふん、うちにおいておるただの居候じゃ」
それを聞いたエリオットは「そうでございましたか」と微笑み、「自己紹介が遅れました」と言って名乗った。
「リコリス王女の側近を務めさせていただいています、エリオットと申します。以後お見知りおきを」
リルは目を見開いた。
目の前にいる人がどれだけ凄い人なのか、リルの想像以上の方だったのだ。
「花屋のフルリエル、店主のオリバーじゃ。ちょっとエリオットどのを呼んでくれ」
するとその若い衛兵は驚いた様子で「はっ、はい!今すぐ!」と言うとそそくさとどこかに行ってしまった。
しばらくすると遠くから「オリバーどの!」と慌ててかけてくる男性の姿があった。
「お待たせしてしまって申し訳ありません」
息を切らせて走ってきた男性はオリバーの前に来るや否や頭を下げた。
オリバーは笑って「こちらこそ忙しい時にすまないのう」と頭を下げる。
「貴族の方々から言づけられた花束じゃ。名前をあげるときりがないほどじゃよ。みなリコリス王女にと、メッセージも一緒に」
「ありがとうございます。リコリス様もお喜びになられることでしょう」
するとエリオットは花束を運ぶための荷台を引いているリルの存在に気づいたのか、「そちらの方は?」とオリバーに尋ねた。
「リル・エトメリアと申します。フルリエルで働かせてもらっています」
「ふん、うちにおいておるただの居候じゃ」
それを聞いたエリオットは「そうでございましたか」と微笑み、「自己紹介が遅れました」と言って名乗った。
「リコリス王女の側近を務めさせていただいています、エリオットと申します。以後お見知りおきを」
リルは目を見開いた。
目の前にいる人がどれだけ凄い人なのか、リルの想像以上の方だったのだ。