花舞う街のリトル・クラウン
王都に入るとすぐに現れたこの石畳の広い道。その両脇には様々な店の天幕が建ち並んでいる。
そしてどの店にも、どの家にも、どの窓辺にも、満開の花が飾られており色鮮やかに咲き誇っている。
ふっと視線をあげれば青空が広がっていて、時折エトメリアの花びらが鮮やかに舞った。
大きく息を吸い込んで、それからリルは目的を果たすことにした。幼いリルにペンダントを贈ってくれたあの男の子を探そうとしたのだ。
どこに行こうか考えたリルは、まず王都でいちばん大きな天幕街に訪れた。ここならば大勢の人がいるはず、そう思ったのだ。
案の定、天幕街にはたくさんの人がいた。そしてたくさんの店が露店の形で出店していた。野菜や果物、魚や肉、それだけでなく、花屋に本屋に装飾品店、他国からの輸入品を売る店など、その種類も様々だった。
どこから聞き始めればいいかと戸惑いながらも、リルは手始めに野菜を売っていた店の主人に尋ねてみた。しかし「そんなの知らない」と門前払いだった。
「商売の邪魔だ。買いに来たんじゃないなら、さっさと帰っとくれ」
リルは「すみません」と肩を落としてそっと離れた。
けれどもめげてはいけないとリルは自分を鼓舞して、その後も聞き込みを続けた。
花屋、本屋、魚屋、肉屋、目に入ったありとあらゆる店の店主に聞いてみたが、どの店でも「知らない」と門前払いされるだけだった。
天幕街を抜けたところにあった噴水のある広場に出ると、そこに置かれていたベンチに腰掛けてリルは溜息を吐いた。
そしてどの店にも、どの家にも、どの窓辺にも、満開の花が飾られており色鮮やかに咲き誇っている。
ふっと視線をあげれば青空が広がっていて、時折エトメリアの花びらが鮮やかに舞った。
大きく息を吸い込んで、それからリルは目的を果たすことにした。幼いリルにペンダントを贈ってくれたあの男の子を探そうとしたのだ。
どこに行こうか考えたリルは、まず王都でいちばん大きな天幕街に訪れた。ここならば大勢の人がいるはず、そう思ったのだ。
案の定、天幕街にはたくさんの人がいた。そしてたくさんの店が露店の形で出店していた。野菜や果物、魚や肉、それだけでなく、花屋に本屋に装飾品店、他国からの輸入品を売る店など、その種類も様々だった。
どこから聞き始めればいいかと戸惑いながらも、リルは手始めに野菜を売っていた店の主人に尋ねてみた。しかし「そんなの知らない」と門前払いだった。
「商売の邪魔だ。買いに来たんじゃないなら、さっさと帰っとくれ」
リルは「すみません」と肩を落としてそっと離れた。
けれどもめげてはいけないとリルは自分を鼓舞して、その後も聞き込みを続けた。
花屋、本屋、魚屋、肉屋、目に入ったありとあらゆる店の店主に聞いてみたが、どの店でも「知らない」と門前払いされるだけだった。
天幕街を抜けたところにあった噴水のある広場に出ると、そこに置かれていたベンチに腰掛けてリルは溜息を吐いた。