素敵な夜はあなたと・・・
茜が黙りこんでしまうと優也は少し戸惑ってしまう。まだ、年端のいかぬ娘をこれから手込めにする気分にさせられ溜め息が出てしまう。
けれど、優也は茜を怖がらせるつもりはなかった。だから、茜が不安にならないようにしなければと思っていた。
「茜、ご飯を食べたら必要なものを買い物して帰ろう。あまり遅くなると茜の部屋の片付けが今日中に終わらないだろうから早くご飯を終わらせるよ。」
「私の部屋?」
「茜は学校の勉強があるからね。学業が疎かにならないように部屋は俺とは別だよ。これまでお嬢様の生活をしてきたから少し不自由させるかも知れないが、それでも俺に出来ることは精一杯させてもらうから心配しなくてもいい。」
部屋が別々なのには茜は安心した。一番気になることだっただけにホッと胸を撫で下ろしたいた。そんな様子に優也は寝室を分けた話をして正解だと感じた。
茜を不安にさせたくなかったし大事にしたい気持ちは十分あった。
「茜は将来何になりたい?」
茜はそんな質問をされるとは想像していなく、妻になった女の将来の夢を知りたがる夫がいることに驚いていた。だから、車を運転する優也の横顔を見つめていた。