クールなCEOと社内政略結婚!?
「管理人に連絡して、準備してもらったから一泊くらいは困ることはないはずだ」
根回しの良さに驚く。いつここに来ることに決めたのだろうか?
リビングに到着するなり、孝文がスーツのポケットからスマホを取り出した。画面が光っていることから、電話がかかっていることがわかった。
「おふくろだ」
私にスマホを押しつけようとしてくる。
「どうして、私が出ないといけないんですかっ?」
あんなふうに逃げ出してきたのだ。きっと怒っているに違いない。
「俺が出たら面倒だから、お前が出ろ」
「そんなの、私が出たって面倒なことにかわりはないよね?」
しかし孝文は反論する私に、自分のスマホを投げた。
「わっ……」
見事キャッチした瞬間、スマホがひとりでに話し始めた。どうやら通話ボタンを押してしまったらしい。
すでに声が漏れ聞こえているスマホを孝文に返すわけにもいかず、私は覚悟を決めた。
「もしもし……」
話し声を遮るように、電話にでると、『あら、あさ美ちゃん?』と軽やかな声が返ってきて、まずはほっとした。
「あの、すみません。勝手なことして」
『あなたが謝らなくていいのよ、どうせ孝文が勝手にやったことでしょう?』
さすが母親だ、息子の事はよくわかっているみたいだ。
根回しの良さに驚く。いつここに来ることに決めたのだろうか?
リビングに到着するなり、孝文がスーツのポケットからスマホを取り出した。画面が光っていることから、電話がかかっていることがわかった。
「おふくろだ」
私にスマホを押しつけようとしてくる。
「どうして、私が出ないといけないんですかっ?」
あんなふうに逃げ出してきたのだ。きっと怒っているに違いない。
「俺が出たら面倒だから、お前が出ろ」
「そんなの、私が出たって面倒なことにかわりはないよね?」
しかし孝文は反論する私に、自分のスマホを投げた。
「わっ……」
見事キャッチした瞬間、スマホがひとりでに話し始めた。どうやら通話ボタンを押してしまったらしい。
すでに声が漏れ聞こえているスマホを孝文に返すわけにもいかず、私は覚悟を決めた。
「もしもし……」
話し声を遮るように、電話にでると、『あら、あさ美ちゃん?』と軽やかな声が返ってきて、まずはほっとした。
「あの、すみません。勝手なことして」
『あなたが謝らなくていいのよ、どうせ孝文が勝手にやったことでしょう?』
さすが母親だ、息子の事はよくわかっているみたいだ。