クールなCEOと社内政略結婚!?
私の隣に座りながら、視線はブレスレットに向けられたままだ。
「あの……、実はこれどこのブランドのものかわからないんです」
気がついたら私の手首にはまっていたものだ。ラッピングはおろか箱でさえ目にしてない。だからブランドを聞かれても困ってしまう。
「それって、プレゼントってことですかっ!?」
噂話大好きの梨花ちゃんが首を突っ込んできた。
「えーと、まぁそうだけど……」
「相手は誰ですか? もしかしてあさ美さん彼氏出来たんですかぁ?」
「べ、別に彼氏じゃないって」
旦那様だけどね……なんてとても言えるわけもなく、私が梨花ちゃんの追及にどう逃れようかと考えていると、本日の司会を勤める営業本部長の声がマイクを通して聞こえてきた。
「ほら、始まるよ」
私は、まだ諦めていない梨花ちゃんを無視して、隣に座る雅さんに謝った。
「すみません、どこの商品かわからなくて。今度聞いてみます」
「気にしないで。あ、始まった」
私は雅さんの声を聞いて壇上に目を向けた。そこには今朝送りだした格好で登壇する、アナスタシアの社長の顔をした孝文がいた。
「はぁ……素敵」
隣の梨花ちゃんの声に思わず同意しそうになってしまう。今までそんなふうに見たことがなったのに……。私の中で間違いなく孝文に対する気持ちが変わってきたのがわかる。
「あの……、実はこれどこのブランドのものかわからないんです」
気がついたら私の手首にはまっていたものだ。ラッピングはおろか箱でさえ目にしてない。だからブランドを聞かれても困ってしまう。
「それって、プレゼントってことですかっ!?」
噂話大好きの梨花ちゃんが首を突っ込んできた。
「えーと、まぁそうだけど……」
「相手は誰ですか? もしかしてあさ美さん彼氏出来たんですかぁ?」
「べ、別に彼氏じゃないって」
旦那様だけどね……なんてとても言えるわけもなく、私が梨花ちゃんの追及にどう逃れようかと考えていると、本日の司会を勤める営業本部長の声がマイクを通して聞こえてきた。
「ほら、始まるよ」
私は、まだ諦めていない梨花ちゃんを無視して、隣に座る雅さんに謝った。
「すみません、どこの商品かわからなくて。今度聞いてみます」
「気にしないで。あ、始まった」
私は雅さんの声を聞いて壇上に目を向けた。そこには今朝送りだした格好で登壇する、アナスタシアの社長の顔をした孝文がいた。
「はぁ……素敵」
隣の梨花ちゃんの声に思わず同意しそうになってしまう。今までそんなふうに見たことがなったのに……。私の中で間違いなく孝文に対する気持ちが変わってきたのがわかる。