クールなCEOと社内政略結婚!?
「社長なんですって」
全身の力が抜けるような感覚がして、慌てて足を踏ん張った。
雅さんが諦められない人って……孝文だったの?ふたりは過去に付き合っていたことがあるってこと?
少なくとも孝文からは、「同級生」としか聞いていない。
グルグルと疑問ばかりが頭を渦巻く。耳の奥でキーンという高い音が鳴っている。
「……美さん、あさ美さんっ!」
「えっ?」
ハッと我に返って、ここがロッカールームで目の前に梨花ちゃんがいることを思い出した。
「やっぱり、そうなっちゃいますよね。私も最初聞いた時は驚きすぎて、声も出ませんでしたから」
私の態度に理解を示して、ウンウンと頷いている。しかし、私の心に渦巻く気持ちは、単なる驚きとは違う。
もっと衝撃的で、もっと体の芯から不安がせりあがってくるような感覚だ。
「ごめん、びっくりして……」
「ですよね~でも、なんだか雅さんの恋の相手が社長だって聞いて、妙に納得している自分がいるんですよね。あぁ、ふたりお似合いだなぁって」
梨花ちゃんの言葉が、私の脳内に孝文と雅さんが仲睦まじく並んでいる姿を思い描かせた。そのことでいっそう、打ちのめされてしまう。
全身の力が抜けるような感覚がして、慌てて足を踏ん張った。
雅さんが諦められない人って……孝文だったの?ふたりは過去に付き合っていたことがあるってこと?
少なくとも孝文からは、「同級生」としか聞いていない。
グルグルと疑問ばかりが頭を渦巻く。耳の奥でキーンという高い音が鳴っている。
「……美さん、あさ美さんっ!」
「えっ?」
ハッと我に返って、ここがロッカールームで目の前に梨花ちゃんがいることを思い出した。
「やっぱり、そうなっちゃいますよね。私も最初聞いた時は驚きすぎて、声も出ませんでしたから」
私の態度に理解を示して、ウンウンと頷いている。しかし、私の心に渦巻く気持ちは、単なる驚きとは違う。
もっと衝撃的で、もっと体の芯から不安がせりあがってくるような感覚だ。
「ごめん、びっくりして……」
「ですよね~でも、なんだか雅さんの恋の相手が社長だって聞いて、妙に納得している自分がいるんですよね。あぁ、ふたりお似合いだなぁって」
梨花ちゃんの言葉が、私の脳内に孝文と雅さんが仲睦まじく並んでいる姿を思い描かせた。そのことでいっそう、打ちのめされてしまう。