クールなCEOと社内政略結婚!?
「ねぇ、他に誰が来るの?」
「誰が? って……相手だよ」
逆に不思議そうな顔をされても困る。
「だから、なんの相手なの?」
「なに言ってるんだ、あさ美。お見合いに相手は不可欠だろう?」
たしかにそうだ、見合いなんてひとりでできない。しかし、私はまだこの期に及んで置かれている状況が理解できずにいた。いや、理解したくなかったのかもしれない。
「み、見合いって……パパの?」
「なにバカなこと言ってるんだ。パパの愛はなお美だけのものだよ」
にっこりと笑われても、困る。バカなことを言っているのはどっちだ。
「そんな、私なにも聞いてないよ」
「あれ、そうだったっけ?」
悠長に目の前に出されたお茶を飲む父を、精一杯にら見つけたが、本人はどこ吹く風だ。埒があかないと思った私は、その場に立ちあがり部屋を出ることにした。
「お父さん、勝手なことしないでっ! 私、帰るから」
「パパと呼びなさいと、何度言ったらわかるんだ?」
今そこ、議論するところ?
これ以上なにを言っても無駄だ。私は勢いよくスパンと障子を開けようとしたが、空振りに終わる。
「誰が? って……相手だよ」
逆に不思議そうな顔をされても困る。
「だから、なんの相手なの?」
「なに言ってるんだ、あさ美。お見合いに相手は不可欠だろう?」
たしかにそうだ、見合いなんてひとりでできない。しかし、私はまだこの期に及んで置かれている状況が理解できずにいた。いや、理解したくなかったのかもしれない。
「み、見合いって……パパの?」
「なにバカなこと言ってるんだ。パパの愛はなお美だけのものだよ」
にっこりと笑われても、困る。バカなことを言っているのはどっちだ。
「そんな、私なにも聞いてないよ」
「あれ、そうだったっけ?」
悠長に目の前に出されたお茶を飲む父を、精一杯にら見つけたが、本人はどこ吹く風だ。埒があかないと思った私は、その場に立ちあがり部屋を出ることにした。
「お父さん、勝手なことしないでっ! 私、帰るから」
「パパと呼びなさいと、何度言ったらわかるんだ?」
今そこ、議論するところ?
これ以上なにを言っても無駄だ。私は勢いよくスパンと障子を開けようとしたが、空振りに終わる。