クールなCEOと社内政略結婚!?
「おかえり、ねぇ、あのデザインどうなった? ちゃんと雅さんと話ししてくれた?」
冷蔵庫に向かいミネラルウォーターを手にする孝文に、まとわりつくようにして尋ねた。
「いいから、ちょっと落ち着け」
ソファに腰を下ろした孝文が、視線で隣りに座るように促してくる。
しぶしぶ座った私は、体を孝文に向けた。
「で、どうなったの?」
前のめりに話す私を見て、溜息をついた孝文が雅さんとの話しを聞かせてくれた。
「あのあと直ぐ社長室でふたりで話しをした。あさ美のデザインを盗用するなんてどういうつもりだって聞いたら――」
「聞いたら?」
早く先を聞きたい。
「アレは“私”のデザインだって」
「何言ってるの!? あれは私が苦労してやっと思い描いたドレスがデザイン出来た大切なものなのにっ」
怒りで大声を上げた。孝文に声を荒げても仕方がないのに。
「わかってる。だから俺だってアイツにそう言った。だけどそんな証拠どこにあるんだって、ひらきなおりやがった」
頭を抱えた孝文の様子から、その話し合いが難航していたのがわかる。
くやしくて唇を噛む。涙が滲んできた。
冷蔵庫に向かいミネラルウォーターを手にする孝文に、まとわりつくようにして尋ねた。
「いいから、ちょっと落ち着け」
ソファに腰を下ろした孝文が、視線で隣りに座るように促してくる。
しぶしぶ座った私は、体を孝文に向けた。
「で、どうなったの?」
前のめりに話す私を見て、溜息をついた孝文が雅さんとの話しを聞かせてくれた。
「あのあと直ぐ社長室でふたりで話しをした。あさ美のデザインを盗用するなんてどういうつもりだって聞いたら――」
「聞いたら?」
早く先を聞きたい。
「アレは“私”のデザインだって」
「何言ってるの!? あれは私が苦労してやっと思い描いたドレスがデザイン出来た大切なものなのにっ」
怒りで大声を上げた。孝文に声を荒げても仕方がないのに。
「わかってる。だから俺だってアイツにそう言った。だけどそんな証拠どこにあるんだって、ひらきなおりやがった」
頭を抱えた孝文の様子から、その話し合いが難航していたのがわかる。
くやしくて唇を噛む。涙が滲んできた。