クールなCEOと社内政略結婚!?
それから一週間、新規プロジェクトは着々と進んでいっていた。私は言いようのない暗い気持ちをかかえ、ただ負けたくないという意地だけで仕事をこなしていた。
「宗次さん、ちょっといい?」
雅さんがデスクから立ち上がって私を呼んだ。人差し指でミーティングルームを指している。本当はふたりっきりで話しなんてしたくない。これ以上嫌な思いをしたくない。
そうは言っても上司の指示を無視するわけにはいかず、私は立ち上がると自分を奮い立たせて歩き出した。落ち込んでいる姿をみせないように、虚勢と言われても背筋だけは延ばしてせめて相手に弱っている姿を見せないようにした。
「座ってちょうだい」
「はい」
あんなことがあったのに、なんら態度にあらわれていない雅さんを見ると怖くなってきた。
腰をおろした私の正面に、雅さんが座る。
「言いたいことあるわよね。どうしてずっと黙ってるの?」
いきなり本題に入った。机の下でぎゅっと握った手にじわりと汗をかいた。
「どうして、あんな酷いことしたんですか? あのデザインは間違いなく私のものです」
「だったらどうだって言うの?」
なんでもないことのように開き直られて、その反省の色が一ミリもない態度にあっけにとられる。
「私に申し訳ないとか、自分が恥しいとか思わないんですかっ?」
私の言葉に顔を歪めた。
「あなたには……わからないわよ」
呟くような小さな声でそう言ったあと、私を鋭く睨んだ。けれど、それに負ける訳にはいかない。
「宗次さん、ちょっといい?」
雅さんがデスクから立ち上がって私を呼んだ。人差し指でミーティングルームを指している。本当はふたりっきりで話しなんてしたくない。これ以上嫌な思いをしたくない。
そうは言っても上司の指示を無視するわけにはいかず、私は立ち上がると自分を奮い立たせて歩き出した。落ち込んでいる姿をみせないように、虚勢と言われても背筋だけは延ばしてせめて相手に弱っている姿を見せないようにした。
「座ってちょうだい」
「はい」
あんなことがあったのに、なんら態度にあらわれていない雅さんを見ると怖くなってきた。
腰をおろした私の正面に、雅さんが座る。
「言いたいことあるわよね。どうしてずっと黙ってるの?」
いきなり本題に入った。机の下でぎゅっと握った手にじわりと汗をかいた。
「どうして、あんな酷いことしたんですか? あのデザインは間違いなく私のものです」
「だったらどうだって言うの?」
なんでもないことのように開き直られて、その反省の色が一ミリもない態度にあっけにとられる。
「私に申し訳ないとか、自分が恥しいとか思わないんですかっ?」
私の言葉に顔を歪めた。
「あなたには……わからないわよ」
呟くような小さな声でそう言ったあと、私を鋭く睨んだ。けれど、それに負ける訳にはいかない。