クールなCEOと社内政略結婚!?
あ、いろんなことがありすぎて、この人の存在忘れていた。
「社長……まだいらしたんですか?」
思っていたよりも言い方がきつくなってしまったが、相手は全く気にしていないようだ。もとはと言えば、この人が父の悪ノリに乗るから、私が動揺してしまったのだ。
……と、責任転嫁してみる。
「それ、気に入ったみたいだな。よかった」
長い脚でこちらに向かって歩いてくる。そして目の前にあるソファに腰を下ろし、長い足を組んだ。そのリラックスした態度が彼の余裕の表れだと感じて、イラッとする。
どうしてこんな堂々としてるの?
彼の考えがまったくわからない。
「あの……どうして――」
「あぁ、着物だけど、すぐに知り合いの業者に出した。和服専門のクリーニング屋だからそこらの店より確実に綺麗にしてくれるはずだ」
あ、バタバタしていてすっかり着物の惨状を忘れていた。あれは大切な母の形見なのに。
「みたところ、古いものだが大切にされてたみたいだから、一番腕のいい職人のところに持っていった。安心していい」
「ありがとうございます」
母の形見の着物を大切に扱ってくれたことを、嬉しく思う。そこはさすが服飾メーカーの社長だ。
私の安堵の表情を見て、社長も満足そうな顔をみせる。
「社長……まだいらしたんですか?」
思っていたよりも言い方がきつくなってしまったが、相手は全く気にしていないようだ。もとはと言えば、この人が父の悪ノリに乗るから、私が動揺してしまったのだ。
……と、責任転嫁してみる。
「それ、気に入ったみたいだな。よかった」
長い脚でこちらに向かって歩いてくる。そして目の前にあるソファに腰を下ろし、長い足を組んだ。そのリラックスした態度が彼の余裕の表れだと感じて、イラッとする。
どうしてこんな堂々としてるの?
彼の考えがまったくわからない。
「あの……どうして――」
「あぁ、着物だけど、すぐに知り合いの業者に出した。和服専門のクリーニング屋だからそこらの店より確実に綺麗にしてくれるはずだ」
あ、バタバタしていてすっかり着物の惨状を忘れていた。あれは大切な母の形見なのに。
「みたところ、古いものだが大切にされてたみたいだから、一番腕のいい職人のところに持っていった。安心していい」
「ありがとうございます」
母の形見の着物を大切に扱ってくれたことを、嬉しく思う。そこはさすが服飾メーカーの社長だ。
私の安堵の表情を見て、社長も満足そうな顔をみせる。