クールなCEOと社内政略結婚!?
「いや俺、今日初めて気がついたんだが、断られると燃えるタイプみたいだ」
「なんですか、そのどうでもいい発見」
今まで何年も生きてきて、気がつかなかったのだろうか?
「気がつかないわけだよな。俺、女に断られたの今日が初めてだし」
「はぁ?」
なんだその自慢としか取れない言い方は。いや、実際それが彼の自慢だったのだろう。しかし、だんだん腹が立ってきた。そんなくだらない発見したせいで、私の人生がめちゃくちゃになりそうなのだから。
「世の中の女性が全員あなたが好きだなんて、思わないことですね」
「そうだな。でも心変わりはするものだ」
「それって、私が社長を好きになるとでもいいたいんですか?」
怒りに任せて私はたち上がり仁王立ちになる。
「どう取ってもらっても構わない。心配してたあっちの方も、その体を見るとなんとかなりそうだ」
彼の視線が、私の顔から胸元そして足先まで降りて行く。その視線の動きと同じように自分の体を見て、叫び声を上げた。
「きゃー!」
バスローブの紐がほどけていて、下着が露わになっていた。
み、見られた。下着姿といえど、恥ずかしいのには変わりない。
背後からは、大きな笑い声が聞こえてきた。
「とにかく、明日まで待ってやる。俺は行くからさっさと着替えるんだな」
柔道の帯のようにしっかりとバスローブの紐を結び終えて、振り向くと社長はすでに出口のドアノブに手を掛けていた。しかし私の視線を感じたのか、振り向いてニヤリと笑う。
「あ、それと言っておく。俺もっと色気のある下着の方が好きだわ。ベージュはないな。ない」
大袈裟に首を振る相手に、手元にあったクッションを思い切り投げつけた。しかし、それはすでに閉じてしまった扉にぶつかって、床に落ちた。
「いったい、なんなのっ! アイツ」
相手が社長だということも忘れて、敬意すら払う余裕もない。
今日起こったことすべてが、悪夢だと誰か言って。
しかし、ふと視線を落としたテーブルの上に置かれている婚姻届が、今までの出来事がすべて現実であると物語っていた。
「なんですか、そのどうでもいい発見」
今まで何年も生きてきて、気がつかなかったのだろうか?
「気がつかないわけだよな。俺、女に断られたの今日が初めてだし」
「はぁ?」
なんだその自慢としか取れない言い方は。いや、実際それが彼の自慢だったのだろう。しかし、だんだん腹が立ってきた。そんなくだらない発見したせいで、私の人生がめちゃくちゃになりそうなのだから。
「世の中の女性が全員あなたが好きだなんて、思わないことですね」
「そうだな。でも心変わりはするものだ」
「それって、私が社長を好きになるとでもいいたいんですか?」
怒りに任せて私はたち上がり仁王立ちになる。
「どう取ってもらっても構わない。心配してたあっちの方も、その体を見るとなんとかなりそうだ」
彼の視線が、私の顔から胸元そして足先まで降りて行く。その視線の動きと同じように自分の体を見て、叫び声を上げた。
「きゃー!」
バスローブの紐がほどけていて、下着が露わになっていた。
み、見られた。下着姿といえど、恥ずかしいのには変わりない。
背後からは、大きな笑い声が聞こえてきた。
「とにかく、明日まで待ってやる。俺は行くからさっさと着替えるんだな」
柔道の帯のようにしっかりとバスローブの紐を結び終えて、振り向くと社長はすでに出口のドアノブに手を掛けていた。しかし私の視線を感じたのか、振り向いてニヤリと笑う。
「あ、それと言っておく。俺もっと色気のある下着の方が好きだわ。ベージュはないな。ない」
大袈裟に首を振る相手に、手元にあったクッションを思い切り投げつけた。しかし、それはすでに閉じてしまった扉にぶつかって、床に落ちた。
「いったい、なんなのっ! アイツ」
相手が社長だということも忘れて、敬意すら払う余裕もない。
今日起こったことすべてが、悪夢だと誰か言って。
しかし、ふと視線を落としたテーブルの上に置かれている婚姻届が、今までの出来事がすべて現実であると物語っていた。