クールなCEOと社内政略結婚!?
「こんな早い時間に出勤するんですか?」
「あぁ、いつもこの時間だな。俺はコーヒーだけ飲んで出勤するけど、お前は冷蔵庫の中のモン適当に見繕って食べればいいから」
そういって部屋の扉を締めようとした、社長を私は引き留めた。
「とりあえず……そのコーヒーの準備だけは私にさせてください」
「別にかまわないが……」
そう言ったものの、あきらかに不信な目を私に向けている。けれどそれにひるむわけにはいかない。
あのあと、ベッドに八つ当たりをしながら私は悔しさの中考えた。このまま弱みを握られるだけでは、生活を続けていくうえで、こちらばかりが不利になる。それを回避するために、攻略相手について分析することにした。
完璧に見えるはずの男にも、きっと弱みがあるはずだ。それを手に入れるために私は、社長自身を知ることから始めることにした。コーヒーを淹れると言いだしたのもそれが理由だ。
ベッドから抜け出して、昨日の服のままだと気づく。しかし着替えている暇はない。私はそのままの恰好で、部屋を出た。
社長はすでに、リビングにいてこちらをちらりと見た。
「キッチンはそこ。コーヒーの場所は――」
「あ、これですね?」
キッチンに足を踏み入れると、カウンターの一角にコーヒーメーカーが置いているのが目に入る。すぐ傍にはコーヒーの粉や手動のコーヒーミルもあった。
「あぁ、いつもこの時間だな。俺はコーヒーだけ飲んで出勤するけど、お前は冷蔵庫の中のモン適当に見繕って食べればいいから」
そういって部屋の扉を締めようとした、社長を私は引き留めた。
「とりあえず……そのコーヒーの準備だけは私にさせてください」
「別にかまわないが……」
そう言ったものの、あきらかに不信な目を私に向けている。けれどそれにひるむわけにはいかない。
あのあと、ベッドに八つ当たりをしながら私は悔しさの中考えた。このまま弱みを握られるだけでは、生活を続けていくうえで、こちらばかりが不利になる。それを回避するために、攻略相手について分析することにした。
完璧に見えるはずの男にも、きっと弱みがあるはずだ。それを手に入れるために私は、社長自身を知ることから始めることにした。コーヒーを淹れると言いだしたのもそれが理由だ。
ベッドから抜け出して、昨日の服のままだと気づく。しかし着替えている暇はない。私はそのままの恰好で、部屋を出た。
社長はすでに、リビングにいてこちらをちらりと見た。
「キッチンはそこ。コーヒーの場所は――」
「あ、これですね?」
キッチンに足を踏み入れると、カウンターの一角にコーヒーメーカーが置いているのが目に入る。すぐ傍にはコーヒーの粉や手動のコーヒーミルもあった。