クールなCEOと社内政略結婚!?
「本当は、会社経営よりもこっちの方やりたかったんだ。まぁ、だけど仕方ないわな。跡を継げるのが俺だけだったんだから」
少し寂しそう見えるのは気のせいだろうか。
「もう未練はないの?」
「さぁ、どうだろうな。でも今は経営の面白さがわかってきたから。これも天職だとは思ってる。まぁ、俺レベルになると何やっても天職になるんだろうけどな」
豪快に笑ってみせているが、自分以外の敷いたレールの上を走っているのを、本当に彼は良しとしているのだろうか?
「そんなに何でも思い通りにする人がどうして、こんな不本意な形での結婚を受け入れたの?」
ずっと気になっていたことを聞いてみた。いくら父の世話になったからといって、わざわざ私と結婚までする必要はなかったはずだ。父だって、あの見合いがうまくいかなかったとしても、孝文に不利になるようなことはしないはずだ。
彼はドサッとソファに体を預けて長い脚を組んでだ。
「誰が不本意だなんて言った? まぁ、この俺がお前みたいな普通の女と結婚するだなんて、国から助成金もらってもいいくらいだから、不思議に思うのも無理ないか」
「ちょっと、真面目に聞いてるのに、遠回しに失礼なことさらっと言わないで」
少なくとも国から助成金が出るほどではないはずだ。
少し寂しそう見えるのは気のせいだろうか。
「もう未練はないの?」
「さぁ、どうだろうな。でも今は経営の面白さがわかってきたから。これも天職だとは思ってる。まぁ、俺レベルになると何やっても天職になるんだろうけどな」
豪快に笑ってみせているが、自分以外の敷いたレールの上を走っているのを、本当に彼は良しとしているのだろうか?
「そんなに何でも思い通りにする人がどうして、こんな不本意な形での結婚を受け入れたの?」
ずっと気になっていたことを聞いてみた。いくら父の世話になったからといって、わざわざ私と結婚までする必要はなかったはずだ。父だって、あの見合いがうまくいかなかったとしても、孝文に不利になるようなことはしないはずだ。
彼はドサッとソファに体を預けて長い脚を組んでだ。
「誰が不本意だなんて言った? まぁ、この俺がお前みたいな普通の女と結婚するだなんて、国から助成金もらってもいいくらいだから、不思議に思うのも無理ないか」
「ちょっと、真面目に聞いてるのに、遠回しに失礼なことさらっと言わないで」
少なくとも国から助成金が出るほどではないはずだ。