クールなCEOと社内政略結婚!?
②トキメキのスケッチブック
それからは何事もなく、穏やかな日が続いた。というよりも孝文と顔を合わせるのは朝の出勤前のほんのわずかな時間だけだった。そのうえ出張も多い彼とは何日も会わないことはザラだった。
――結婚したって実感ないなぁ。
朝のデスクでコーヒー片手にぼんやりしていると、総務部に行っていた梨花ちゃんが急いで戻ってきた。
「あさ美さんっ! ニュースです」
息を切らしてここまで戻ってきたなんて、どんなすごいニュース何だろう。私は興味津々で彼女の言葉に耳を傾けた。
「いいですが、落ち着いて聞いてくださいよ」
「落ち着いてる。落ち着いてないのは梨花ちゃんだよ。とりあえず深呼吸しな」
私の提案を受け入れて、大きく息を吸い込んで吐き出している。呼吸が落ち着いたところで、私の耳元に唇を寄せてきた。
「これ、まだ極秘情報なんですけど……佐々木雅さん、戻ってくるみたいですよ」
「えーーーー!」
思わず声を上げて立ちあがた私は、周囲の人は何事かとこちらに視線を向けた。私は頭を下げて、そして梨花ちゃんと向き合う。
「その情報は確かなの?」
「間違いありません。私の情報網を甘くみないでください」
「よくやった」
私の称賛に梨花ちゃんは〝どうだ〟とでもいいたそうな顔をしている。お互いの顔を見合わせてぷっと吹き出すと、それぞれ仕事にとりかかった。
――結婚したって実感ないなぁ。
朝のデスクでコーヒー片手にぼんやりしていると、総務部に行っていた梨花ちゃんが急いで戻ってきた。
「あさ美さんっ! ニュースです」
息を切らしてここまで戻ってきたなんて、どんなすごいニュース何だろう。私は興味津々で彼女の言葉に耳を傾けた。
「いいですが、落ち着いて聞いてくださいよ」
「落ち着いてる。落ち着いてないのは梨花ちゃんだよ。とりあえず深呼吸しな」
私の提案を受け入れて、大きく息を吸い込んで吐き出している。呼吸が落ち着いたところで、私の耳元に唇を寄せてきた。
「これ、まだ極秘情報なんですけど……佐々木雅さん、戻ってくるみたいですよ」
「えーーーー!」
思わず声を上げて立ちあがた私は、周囲の人は何事かとこちらに視線を向けた。私は頭を下げて、そして梨花ちゃんと向き合う。
「その情報は確かなの?」
「間違いありません。私の情報網を甘くみないでください」
「よくやった」
私の称賛に梨花ちゃんは〝どうだ〟とでもいいたそうな顔をしている。お互いの顔を見合わせてぷっと吹き出すと、それぞれ仕事にとりかかった。