クールなCEOと社内政略結婚!?
そういえば、こうやってお母さんが仕事から帰ってくるのずっと待ってたな……。
小学生の頃、戻りの遅い母親を待って絵をずっと絵を描いていたのを思いだした。決して裕福ではなかったけれど、スケッチブックや色鉛筆、カラーペンは多色入りの高いものを惜しげもなく与えてくれていた。テレビで見た素敵な洋服を参考にしてあの頃もたくさん絵を描いていた。
結局この歳になっても、やっていることはほとんど変わっていないんだと思うと、なんだかおかしくなった。
昔のことを思い出しているうちに、睡魔が襲ってくる。いつもなら孝文の帰りを待たずに先に休んでいる時間だから仕方がないのだけれど。
「もう……本当に、遅い」
力尽きてテーブルに突っ伏した。落ちてくる瞼に逆らえずに私は「少しだけ……」そう思って目を閉じたのだった。
「……クシュン」
自分のくしゃみで目が覚めた。どうやらあのまま眠ってしまったみたいだ。変な体制で寝ていたせいか体が痛い。首をコキコキと鳴らすと、自分にかかっていたスーツの上着がパサリと床に落ちた。
「帰って……って、寝てる?」
ソファにもたれかかったままで、目を閉じている。私が顔を近づけてもまったく気がつかない。
「せっかく待ってたのに」
小学生の頃、戻りの遅い母親を待って絵をずっと絵を描いていたのを思いだした。決して裕福ではなかったけれど、スケッチブックや色鉛筆、カラーペンは多色入りの高いものを惜しげもなく与えてくれていた。テレビで見た素敵な洋服を参考にしてあの頃もたくさん絵を描いていた。
結局この歳になっても、やっていることはほとんど変わっていないんだと思うと、なんだかおかしくなった。
昔のことを思い出しているうちに、睡魔が襲ってくる。いつもなら孝文の帰りを待たずに先に休んでいる時間だから仕方がないのだけれど。
「もう……本当に、遅い」
力尽きてテーブルに突っ伏した。落ちてくる瞼に逆らえずに私は「少しだけ……」そう思って目を閉じたのだった。
「……クシュン」
自分のくしゃみで目が覚めた。どうやらあのまま眠ってしまったみたいだ。変な体制で寝ていたせいか体が痛い。首をコキコキと鳴らすと、自分にかかっていたスーツの上着がパサリと床に落ちた。
「帰って……って、寝てる?」
ソファにもたれかかったままで、目を閉じている。私が顔を近づけてもまったく気がつかない。
「せっかく待ってたのに」