兄弟ものがたり
見つかった携帯電話を嬉しそうに握りしめ、バタバタと飛び出していく三原家の父。その後ろ姿を見送った真悠は、くるりと向きを変えて、今度は陽仁に向き直る。
「はるくんのタオルっていうのは、あの地がオレンジで、でっかいロゴが入ったやつ?」
「そう、それだ!ちなみにロゴは白で、SUNSHINEと書いてある」
「……だっせえタオル」
和人のぼそっとした呟きは、陽仁には届かず、真悠にはスルーされる。
「あれは確か……この間洗濯して、タンスにしまったと思ったんだけど、なかった?」
「なるほどタンスか!それは盲点だった。絶対そこにはないと思っていたからな、まだ捜してない。ちょっと行ってくる」
「……なんでだよ、普通一番に捜すだろ」
今度の呟きは陽仁に届いたようで「おれの勘がそう言っていたんだ」と笑顔が返ってくる。
そして陽仁はバタバタと階段を駆け上がって自分の部屋に向かうと、しばらくしてオレンジ色のタオルを広げながら駆け下りてきた。
「あったぞ!」
「よかったね」
「いいから早くしまえ」
陽仁は、ちょっぴり雑にたたんだタオルをスポーツバッグにしまうと、それを肩にかけながら和人と真悠を交互に見て言った。
「二人は今日、応援に来てくれるんだろ?」
「はるくんのタオルっていうのは、あの地がオレンジで、でっかいロゴが入ったやつ?」
「そう、それだ!ちなみにロゴは白で、SUNSHINEと書いてある」
「……だっせえタオル」
和人のぼそっとした呟きは、陽仁には届かず、真悠にはスルーされる。
「あれは確か……この間洗濯して、タンスにしまったと思ったんだけど、なかった?」
「なるほどタンスか!それは盲点だった。絶対そこにはないと思っていたからな、まだ捜してない。ちょっと行ってくる」
「……なんでだよ、普通一番に捜すだろ」
今度の呟きは陽仁に届いたようで「おれの勘がそう言っていたんだ」と笑顔が返ってくる。
そして陽仁はバタバタと階段を駆け上がって自分の部屋に向かうと、しばらくしてオレンジ色のタオルを広げながら駆け下りてきた。
「あったぞ!」
「よかったね」
「いいから早くしまえ」
陽仁は、ちょっぴり雑にたたんだタオルをスポーツバッグにしまうと、それを肩にかけながら和人と真悠を交互に見て言った。
「二人は今日、応援に来てくれるんだろ?」