兄弟ものがたり
「この間はるくんの――あっ、はるくんって覚えてますか?お隣に住んでる双子のお兄ちゃんの方です」
「もちろん、覚えていますよ。佐川さんのお話には、いつも登場しますからね。弟さんの方は、“和人くん”でしたっけ?」
「はい、そうです。それでそのはるくんのサークルの練習試合があったので、せっかくだからお弁当を作って応援に行ったんです。そうしたらそのお礼にって、お弁当箱に手作りのお菓子がいっぱい詰まったものをくれて」
三段の重箱いっぱいに詰まった、手作り感満載のお菓子達。思い出すだけで、また嬉しさが真悠の胸にこみ上げてくる。
「はるくん、魚捌くこと以外は料理なんて全然出来ないのに、一生懸命作ってくれた感じが伝わってきて、それがもうすごく嬉しくて」
目を輝かせて語る真悠の話を、星見はニコニコと笑いながら、時折頷いて聞いている。
「そのあと、バイト帰りのかずくんがそれを見て、何も言わずにお菓子に手をつけちゃうから、怒ったはるくんと喧嘩になって大変だったんですけど」
「もちろん、覚えていますよ。佐川さんのお話には、いつも登場しますからね。弟さんの方は、“和人くん”でしたっけ?」
「はい、そうです。それでそのはるくんのサークルの練習試合があったので、せっかくだからお弁当を作って応援に行ったんです。そうしたらそのお礼にって、お弁当箱に手作りのお菓子がいっぱい詰まったものをくれて」
三段の重箱いっぱいに詰まった、手作り感満載のお菓子達。思い出すだけで、また嬉しさが真悠の胸にこみ上げてくる。
「はるくん、魚捌くこと以外は料理なんて全然出来ないのに、一生懸命作ってくれた感じが伝わってきて、それがもうすごく嬉しくて」
目を輝かせて語る真悠の話を、星見はニコニコと笑いながら、時折頷いて聞いている。
「そのあと、バイト帰りのかずくんがそれを見て、何も言わずにお菓子に手をつけちゃうから、怒ったはるくんと喧嘩になって大変だったんですけど」