兄弟ものがたり
すっかり話がずれてしまっているが、二人共最早そんなことは頭になく、陽仁は笑顔で両腕を広げ、和人は必死でそれから逃げ回っている。
そんな朝っぱらから騒がしい三原家のリビングに、チャイムの鳴る音が聞こえた。そして続けて、ドアが開く音。
「おはようございまーす!佐川でーす。今日はちょっと急いでいるので、早速失礼しまーす」
そう言うが早いか、ぱたぱたと廊下を駆ける足音がして、リビングのドアが勢いよく開く。
チャイムが鳴ってからドアを開けるまでがあまりに早く、チャイムと共に動きを止めていた二人は、動き出すタイミングが掴めなかった。
「……えっと、何をしてるの?」
片や両腕を広げた体勢で、片やソファーを盾にした状態で、困惑顔の真悠と対面する。
「もしかして、なんちゃらごっこ、みたいな感じ?そういえば今朝やってたもんね。子供向けのやつ」
「戦隊ヒーローごっこなわけあるか!」
「ちなみに、ライダーごっこでもないぞ」
そうなの?と不思議そうに首を傾げた真悠は、次の瞬間「ああ、そうだ二人共!」と思い出したように慌てだした。
そんな朝っぱらから騒がしい三原家のリビングに、チャイムの鳴る音が聞こえた。そして続けて、ドアが開く音。
「おはようございまーす!佐川でーす。今日はちょっと急いでいるので、早速失礼しまーす」
そう言うが早いか、ぱたぱたと廊下を駆ける足音がして、リビングのドアが勢いよく開く。
チャイムが鳴ってからドアを開けるまでがあまりに早く、チャイムと共に動きを止めていた二人は、動き出すタイミングが掴めなかった。
「……えっと、何をしてるの?」
片や両腕を広げた体勢で、片やソファーを盾にした状態で、困惑顔の真悠と対面する。
「もしかして、なんちゃらごっこ、みたいな感じ?そういえば今朝やってたもんね。子供向けのやつ」
「戦隊ヒーローごっこなわけあるか!」
「ちなみに、ライダーごっこでもないぞ」
そうなの?と不思議そうに首を傾げた真悠は、次の瞬間「ああ、そうだ二人共!」と思い出したように慌てだした。