兄弟ものがたり
「遊んでる場合じゃないの!ちゃんと時計見た?早くしないと、バスの時間に間に合わなくなっちゃう」
その言葉に、陽仁がハッとしてテレビの横に置かれた時計を見遣る。和人も、やや遅れて同じ方を見た。
「ほら、わかったら早く支度して!」
真悠に急かされ、陽仁は大急ぎでリビングを飛び出していく。
しかし、階段を勢いよく上る音が聞こえたかと思ったら、次の瞬間勢いよく駆け下りてくる音が聞こえて、陽仁は再びリビングに現れた。
「そうだ真悠!おれの靴下が片方どうしても見つからないんだった。ほらこの青いやつで、足首のところに黄色でDreamって書いてある」
そう言って陽仁は、リビングのドアに捕まりながら高々と足を上げて、片方しか履いていない靴下を真悠に見せる。
それをしばらくじっと見つめていた真悠は、「タンスは見た?」と問いかけた。
「もちろん!今度はどこより最初に捜したぞ。念のため、靴下が入っている以外のところも開けてみたが、どこにもないんだ」
その言葉に、陽仁がハッとしてテレビの横に置かれた時計を見遣る。和人も、やや遅れて同じ方を見た。
「ほら、わかったら早く支度して!」
真悠に急かされ、陽仁は大急ぎでリビングを飛び出していく。
しかし、階段を勢いよく上る音が聞こえたかと思ったら、次の瞬間勢いよく駆け下りてくる音が聞こえて、陽仁は再びリビングに現れた。
「そうだ真悠!おれの靴下が片方どうしても見つからないんだった。ほらこの青いやつで、足首のところに黄色でDreamって書いてある」
そう言って陽仁は、リビングのドアに捕まりながら高々と足を上げて、片方しか履いていない靴下を真悠に見せる。
それをしばらくじっと見つめていた真悠は、「タンスは見た?」と問いかけた。
「もちろん!今度はどこより最初に捜したぞ。念のため、靴下が入っている以外のところも開けてみたが、どこにもないんだ」