Be!渋谷店の事件簿
「な、何言ってんのよ。そんなの子供の頃だけだし……」
「なぁ、なんで渋谷に来たんだよ」
畳みかけるような質問。
何を聞こうとしてるの。
「なんでって……自分から異動願い出した訳じゃないよ」
「なんで、俺の前に戻って来たんだよ」
「だから、希望したんじゃなくて……」
「ゆず……」
「っ…」
言葉が出なかった。
昔の呼び方をされ、ドキンと跳ねた鼓動。
一瞬で仲の良かったあの頃に戻ったみたい。
誰よりも信じてたあの頃。一番近くにいた存在。
切ない瞳で私を見る五十嵐は、初めて見る表情で……
「そ……」
「隙ありぃ!」
脇腹を突かれた。
「痛-っ!」
はぁ?
なんだそれ。
切ない雰囲気はどこいった!
一瞬の隙を狙った低い位置からの中段付き。私が得意にしてた攻撃方法。
やったな!
もうスイッチが入ったからね。
五十嵐を睨みつけると、対戦の構えに腰を落として距離を取った。
「ふんっ」
五十嵐もふてぶてしい態度で腰を落とした。
何年ぶりだろう。
こうやって組み合うのは……
「なぁ、なんで渋谷に来たんだよ」
畳みかけるような質問。
何を聞こうとしてるの。
「なんでって……自分から異動願い出した訳じゃないよ」
「なんで、俺の前に戻って来たんだよ」
「だから、希望したんじゃなくて……」
「ゆず……」
「っ…」
言葉が出なかった。
昔の呼び方をされ、ドキンと跳ねた鼓動。
一瞬で仲の良かったあの頃に戻ったみたい。
誰よりも信じてたあの頃。一番近くにいた存在。
切ない瞳で私を見る五十嵐は、初めて見る表情で……
「そ……」
「隙ありぃ!」
脇腹を突かれた。
「痛-っ!」
はぁ?
なんだそれ。
切ない雰囲気はどこいった!
一瞬の隙を狙った低い位置からの中段付き。私が得意にしてた攻撃方法。
やったな!
もうスイッチが入ったからね。
五十嵐を睨みつけると、対戦の構えに腰を落として距離を取った。
「ふんっ」
五十嵐もふてぶてしい態度で腰を落とした。
何年ぶりだろう。
こうやって組み合うのは……