浮気男に絡めとられたら(続・恋愛格差)

「なぁ、透子。」
「……なによ。お説教は止めてよ。今、そんなこと聞く余裕ないんだから。」
「違うって。お前と飲むの、久しぶりだなと思って。」

何を言い出すんだと疑惑の視線を向ける。

「お前さぁ、吉岡……だっけ?あいつとうまくいくようになってから、電話もほとんどしなくなったよな。」
「うっ……まぁ……」
「あいつが会社やめてからは音信不通だし。それでも結婚するってさっちゃんに聞いてたから、幸せなんだったらそれでいいやと思ってたんだけど。」
「カズ……」
ビールをじっと見つめていたカズは顔を上げて私を見つめた。
「透子、俺………………ゲッ!」
私の後ろにある影に突如怯えるカズ。
恐る恐る振り返るとそこに腕を組んだ人が立っていた。

「続きは、『俺が幸せにしてやる』でいいのかしら?」

怒りオーラ満載、細身のくせに存在感半端ないスレンダーな美女。
そしてなぜかカズの彼女であり、優の元先輩さっちゃんこと、幸代さんでした。
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