浮気男に絡めとられたら(続・恋愛格差)

朝が来て、ベッドに起き上がった私が一番に思ったこと。

「私って、神経図太い」

なんで、昨夜あんなことになって、腹が立って憂鬱になって不安になってグースカ寝れるかな。

優はもう仕事いっちゃってるし。

「私、何しに来たっけ?」

確かゆかりさんちの誠ちゃんの話をちゃんとしなきゃと思ってたんだけど、優が居なけりゃ仕方がない。

私は夕方には帰らないといけないし、優は夜まで帰ってこない。
今回の事で私が責められることはあるまい。
できればゆかりさんの話はしたくないし。

グゥーーーー

安心するとお腹まで鳴ってる。
ほんと図太いわ、我ながら。

「なんか食べよ。」

冷蔵庫を開けると昨日の惣菜が入っていた。
「優も食べなかったんだ。」
では、私が。

朝から食べるようなものではなかったが、それを食べることにした。

テレビをつけてコンビニの惣菜をつつく朝。
虚しい、虚しすぎる。

「ほんと、何やってるんだろう私……」

こんなんじゃ1年どころか半年ももたない。

毎日嫉妬深い上司(しかも極上)が側にいて、優はいつまで抗えるのか。
この会社に来たってことは、少なからず彼女を尊敬しているだろう。

その尊敬が愛情に変わる……想像に堅くない。
むしろ、鉄板じゃないですか?

頭をワシャワシャと掻きむしる。

ダメだ!悪い考えしか浮かばない!

「あ~~っ!もうっ!」

スクッと立ち上がって優の家を出た。
そしてコンビニへ直行したのだ。




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