空から雨が降る日。【完】
最初の出会いは最悪だった。
会った瞬間、目が合った瞬間から私が一番聞きたくない名前を出されて。
なにこいつ。
とまでも思ってた。
関わりたくないし、もう関わらないようにしようってそう思ってた。
だけどきっかけは、本当に偶然で
私が水をかけてしまった。あの出来事がなければ、…取引先じゃなかったら
今こうやって、晴太とご飯食べることもなかったんだろうなって思うと凄く不思議に思う。
『じゃあ気を付けて帰ってな』
『今日はごちそうさまでした~』
『またね、優子』
『うん!』
優子は私と別方向だから、一人、背中を向けて歩き出す。