空から雨が降る日。【完】
「え…?それじゃあ…」
「うん。両想い、だったんだ。」
私の話を黙ってずっと聞いてくれていた優子に、うん。とお茶を一口飲んで頷く。
「じゃあ…どうして恋ができなくなったの…?」
「空雨は、勇気を出してくれた。私もそれに答えないといけなかった。」
なのに、
私は素直になることを恐れて―…
「傷付けちゃったんだ、空雨のこと」
一番言ってはいけない言葉で、空雨を傷つけた。
私は、やってはいけない一番最悪な言葉で空雨を苦しめたんだ。