空から雨が降る日。【完】
そして私は、
「はい起きてくださーい!!」
とまだ、被っていた優子の掛け布団を剥がし無理矢理起きさせた。
「うぅ……―ねむい…」
「あんなに早く寝たのに」
「んん…なんかいつの間にか寝てた~雫のベッド気持ちいいね」
「お気に召してくれてそりゃよかったですよ」
「また泊まり来ようかな~」
「…次は休日の日にしようね」
もう起こすのはこりごりだ、と一緒に洗面所にむかい、歯を磨きながらため息をつく。
そして身支度をし終え、私と優子は一緒に家を出た。
「あ、そう言えばね今日の夜になった。会うの」
「え、吾彦さんと?」
「うん、そう。メールしたら今日でって言われちゃって」
「あ…今日会議、ないのか」
「うん。今日はなかったはず」
「そっか。まあ、なんかあったら私を呼びなさいっ」
どどんと、胸を張ってくれる優子。
私は、うん。呼ぶね。と答えて駅を降りた。