空から雨が降る日。【完】
「え、…は!?」
私の姿を見て目を見開いて驚く彼。
それも、そうか。
だって私が今目の前にいるなんて想像していないもんね。
だけど、
「お前、熱は…っ」
「そんなの、今は…って、なんで知ってるの?!」
晴太のその言葉に戸惑いを隠せない。
だって、なんで、晴太が―…
「や、なんでも、ねえ。…で。どうしたんだよこんなとこに来て」
「…っそれはこっちのセリフなんだけど」
晴太がいた場所。
それは私と晴太が初めて会ったあのお店。
そして今までずっと一緒にご飯を食べていたりしたお店で。
「今日はぶらっと。寄ってみただけだし」
「へえ。ボトルまで作っておいて?」
「ば…っ別にいいじゃねえか」
顔を真っ赤にして、恥ずかしそうにする晴太。
おおきなお酒のボトルを作っちゃって。
この人はきっと。