空から雨が降る日。【完】
『きっとお前、泣いてるんだろうなー。
雨を見る度泣いて、泣いて俺を思い出すんだろうな。
ごめんな。泣かせて。傍にいてやれなくて。
…ごめんな。
俺知ってんだぞ。
本当はお前、俺のこと好きだっただろ。
ちゃんと、知ってんだぞ。
素直になれない性格なの、ちゃんと知ってんだ。
だから別に問い詰めねえよ。
ただ、両想いだった。それだけでもう十分だ。
お前は謝ってくるんだろうな。
俺にごめんって。だけどいらねえ。
俺が聞きたい言葉はそれじゃねえ。
だからずっと待ってるよ、お前が俺にちゃんと言ってくれるの。
そしたらさ、またどっか遊びに行こうな。
仕方ねえから俺がまた引っ張っていってやるよ!な。
俺がいつ死んでも、絶対にお前のせいじゃねえ。
それだけは絶対に覚えてろ。忘れるな。
もし俺とお前が喧嘩した次の日に俺が死んでもお前は自分を憎むな。
大丈夫、俺がお前を憎むはずねえんだから。嫌うわけねぇんだからさ。
だから笑って、笑えよ雫。
雨を見て俺を思い出すな。泣くな、笑え。
人生は一度きりだぞ!
後悔だけはするなよ。
俺がいないからって死のうとすんなよばーか。
お前は前を向け。大丈夫だ俺が傍にいる。
お前の傍にいていつだって守ってやるから。
だから振り返るな、歩き続けろ。ずっと守っていてやるから』