空から雨が降る日。【完】
番外編*Ⅰ
Side晴太
あの日からもう何度も、雫とは飲みにいっている。
「ねえ晴太ぁ」
あー…お酒が入ると、一気に変わるなこいつ。
「はいはい、飲みすぎだよ」
手に持っているジョッキを取り端に置く。
「えーまだ全然だよー」
「お前これが俺じゃなかったらどうするわけ」
「えー?晴太としか飲みいかないもん」
「…っ」
なにも考えていないこいつは、そういって俺の心を乱す。
本当、やられっぱなし。
そういうのは俺じゃないんだよな。