空から雨が降る日。【完】
「雫」
「んーなあに?」
「今日俺んち泊まりこいよ」
「は?なんで?」
きょとんとする雫に言葉を続ける俺。
「雫のこと抱きたくなったから」
その言葉に茫然として固まる、雫。
「は、はぁぁぁ!?」
遂には大声で叫びはじめる。
「うるせーよもう少し静かにしろ」
「や…、だって今のは晴太がいけないじゃん!?」
「なんでだよ。素直に言っただけじゃねえか」
「素直って…そういうのは好きな子の前でしか言っちゃいけないの!」
「だから、言ってんじゃん。好きな子の前で」
「は?」
「雫が好きだって言ってんの」
その瞬間端に置いてあったジョッキがガタンと倒れる。