空から雨が降る日。【完】
番外編*Ⅱ
Side優子
上司を好きになってからというもの、仕事に行くのが凄く楽しくなった。
雫に教えてもらって、朝は早く来るようにもなった。
「おはようございますっ」
だってそれは、
「おはよう、今日も早いね」
「…えへへ」
大好きな上司と二人でいられる唯一の時間だから。
「そういえば星埜。最近機嫌いいけどなんかあったのか?」
「あー…たぶん、凄くいいことがあったんだと思いますよ」
やっと、空雨くんのことから前に進めている雫。
このまま吾彦さんと…て私は思っているけど雫…鈍感だし空雨くんのことがまだ好き~とか言ってるから当分吾彦さんも大変だろうなぁ。
そんなことを考えながら上司がやっている掃除を手伝う。
「あ、いいよ。僕やるよ」
「えっ、いやいや。上司にやってもらうわけには…」
「ははっ、偉いんだね優子は」