空から雨が降る日。【完】



『あ、じゃあ帰らないと』

『おう、気を付けてな』

面会時間終了の時間までいると看護士さんが来て声をかけてくれる。


昔は寂しいよ、とかわがまま言ってた空雨ももう大人になったのかじゃあね。と素早く別れる。

私は鞄を持って病院を出て空を見上げた。


その空は、

どよんと暗い空で、あぁ明日は雨かと呟いた。



そしてそのあと起こったことで、

空雨との二度目の別れが来るなんて思ってもいなかったんだ―…

< 33 / 311 >

この作品をシェア

pagetop