空から雨が降る日。【完】
「あ、そうそう。これ!」
優子は思い出したかのように、あ、と携帯を差し出し見せてくる。
「…なにこれ」
そこに書かれていた文字は、合コン、で。
なぜ、見せてきたのか理解が出来なかった。
朝礼が始まるまでまだ15分もある。
周りを見渡せばみんな好きな事をして過ごしていて。
私も今日の資料をまとめたかったのに、優子に連れられて自動販売機がある部屋まで来ていた。
「…うん、で?」
話を聞いても理解できない。
合コンが、なんだって?
優子が奢ってくれたコーヒーを飲みながら首を傾げる。