空から雨が降る日。【完】



「…だめ?」

「…んー…」


出会いとか本当に今はいらなくて。

それは、生きるだけで精いっぱいだから。


高校の時も友達を作るのが苦手で、空雨さえいればいいなんて思ってて。

だけどその空雨も今は―…


だから、社会人になった時優子が声をかけて来てくれたことが嬉しかった。

大切にしたい、そう思った。

だから、

「今回だけだよ」

私は渋々、その誘いにOKした。


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