空から雨が降る日。【完】


それは私の小さい頃からのモットーだった。

どんなに嫌な日でも空雨さえいてくれれば笑顔でいられる。

空雨さえ、いれば。


小さい頃から変わらないモットーで乗り切ろうと思っていた。

なのに、

『えぇ…!?熱!?』

次の日、空雨の家に迎えに行くとおばさんに熱だから休むと伝えられた。

部屋を覗いていこうとした私だったが、入学式に遅れるとおばさんに言われ先を急いだ。


帰ってから会いにいけばいい。

そう思ったその時の考えが、甘かったんだ。


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