空から雨が降る日。【完】
『やっぱり…』
教室にはいり、自分の席に着く。
私は、友達が少ない。
小学校の時も中学校の時もいつも空雨がいたから、他の子と仲良くする気すらなかったし。
高校だって空雨と一緒がいいってわがまま言ったくらいだ。
…こう思うと私空雨がいないと何もできない子みたいじゃん。
中学まではそれでもいいか~なんて思ってたけど、これから先のことを考えると私自身しっかりしないとヤバイ。
うん、帰ったら空雨に友達の作り方を教えてもらおう。
…あいつ、友達作るの本当うまいからな。
私は先生に頼まれた空雨のプリント類を全て持って教室を出た。
門を潜って歩いていると、携帯が光っていることに気付く。
誰だろう、と画面を開くとそこにはお母さんの文字がズラリと並んでいて。
…嫌な予感がした。
私は携帯を握りしめて、家路を走った。