空から雨が降る日。【完】
「おーい、星埜」
「あ、はい」
朝礼が始まってすぐ、上司に呼ばれて席を立つ。
「なんでしょうか」
「今日の会議、お前も出席だ」
「…え?」
「相手からの指名でな」
「…わかりました」
「すぐに出るから準備しろー」
それだけ言うと、席を立って喫煙所に入る上司。
私を指名?
私なんてまだ駆け出しで、全然うまくいっていないのに。
優子や周りの子ならまだしも…どうして。
疑問に思いながらも、資料を全て持って会議室へ向かった。