空から雨が降る日。【完】
*~Ⅲ~*
それから、会議が進んでいった。
始まる前、上司に知り合いか?と聞かれ、まぁ…と濁してはおいたが…。
…それより、なんでこの人が。
司会の人が話し始めている中、私はじっと彼を見つめる。
そして軽い挨拶が始まった時、彼は席を立った。
「えー…――会社の、吾彦晴太です。この度はよろしくお願いいたします」
昨日は見せなかった笑顔でお辞儀をする彼。
…あびこ、はるた。
覚えた。もう覚えた。
興味はないけど、まあ一応取引先の人だし…って、ん?まてよ?
今紹介にあった――会社って…