月が綺麗ですね。
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すべて話して瑠璃子が一言。
「へぇ~……面白い」
「いや、全然おもしろくないからね??」
「でも、勝負にしちゃったのは、確実に環那よね?」
「ま、まぁ、そこは否定しません……」
私としたことが、ついつい闘士が燃え上がってしまった。
て、てへっ。
「その…何だっけ?」
「椎名くん」
興味ないこと覚えない癖を治そう瑠璃子さま!!
「そうそう椎名くん、彼はきっとそこで終わらせるつもりだったんでしょうよ」
「終わらせる?」
「だって、普通に考えて、そんな男願い下げじゃない」
酷い言われ様だな椎名くん…
「わざと、嫌われようとしてるってこと?」
「そうでしょ、まぁ、女ってめんどくさいしね。変に未練持たれるのを止めるためじゃない?」
そこで、瑠璃子のスマホが震えた。
どうやら返信が来たらしい。
瑠璃子はあっさり体の向きを変えた。
椎名くんは…いい人、だよね。
変に期待を持たせたりしないってことだし。
……いや、でも私が宣戦布告したとき、かなり黒い微笑みだったような。
いいおもちゃを見つけた、みたいな。
そこで、スマホに没頭していたはずの瑠璃子に呼ばれた。
私が瑠璃子を見ると、瑠璃子も私を真っ直ぐ見ていた。
「環那」
「ん?」
「今のは、私の単なる憶測だからね」
「うん」
「本当に悪いヤツだったら、すぐに辞めなさいね。環那で遊んでいいのは、私だけなんだから」
「うん、わかってるよ。……最後、もっと良い言い方無かったの…?」