シチリアーノは泡沫に
「ごめんねえ、主人は何かに夢中になると厳しくなるの。あれも愛情表現の1つなのよ。……夜もああなの」


恥じらったように祐子さんが僕に耳打ちした。



僕は、決してそんなこと聞いていない。

美島家の夫婦の営みに興味を持つほど、変態ではない。


だけどそれを聞いて妙に納得がいった。
母さんがと祐子さんが親友だということを。


類は友を呼ぶというやつだ。




とにもかくにも、
僕の夏休み初日は嵐のように過ぎていった。
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