コクリバ 【完】
「まーくん……」
嬉しそうに高木先輩が言う。

「奈々!バカ。やめろその呼び方!」
菊池雅人は持ってたニンジンを落とすくらい動揺している。

「ごめん……でも、よし君は喜んでたけど」
「兄貴はロリコンなんだよ。最近高校生の彼女ができたらしいけどな」

ともちゃんのことだ。

私はさっきのガールズトークを思い出してしまった。
口角が上がってしまう……

「なんだよ、奈々。おまえ、なんか知ってるだろ?」
「え?ううん」

って答えた私の顔は思いっきりニヤけていて、それは「知ってます」って言ってるようなもので……

「教えろよ。兄貴の彼女って誰だよ」
「知らないって」
「おまえ、その顔で知らないはないだろ。同じ高校か?」
「言えないよ」
「知ってんじゃん」

「まーくん。俺の奈々をいじめるな」
そう言うと高木先輩は爆笑した。

「セイヤ!」

怒る菊池雅人につられて私も笑った。

3人でそんな感じだったから、カレーは全くできる気配はない。
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