コクリバ 【完】
そんな逃げてるような日々が続いていたある日曜日。
家からも逃げるように一人公園に座っていた。
寒かったけど天気が良くて日向はポカポカとするくらいの陽気だったから、小学生の集団や小さい子を連れた親子連れがたくさん来ていた。
私も本を開いてその世界に入り込んでいた。
そんな時視線を感じて本の世界から戻ってくると、すぐ目の前に小さな女の子がいた。
まだオムツを履いてそうな年頃の子が、くりくりした丸い目でじっと私の方を見ている。
「どうしたの?」と言おうとしたら、
その子が突然、
「コンニチハー」
と叫んだ。
ビックリして、肩を跳ねさせると、その女の子は嬉しそうに走り去る。
もう聞こえないとは思ったけど、
「あ…こんにちは…」
自然と口から出ていた。
ワカメちゃんみたいな髪の女の子は、一人で元気に公園の中を走り回っている。
その姿を見ていると「ふっ…」私の口元が緩んだ。
いつか水族館で会った少女の言葉を思い出した。
―――ハートはね、とっても大切なんだよ―――
家からも逃げるように一人公園に座っていた。
寒かったけど天気が良くて日向はポカポカとするくらいの陽気だったから、小学生の集団や小さい子を連れた親子連れがたくさん来ていた。
私も本を開いてその世界に入り込んでいた。
そんな時視線を感じて本の世界から戻ってくると、すぐ目の前に小さな女の子がいた。
まだオムツを履いてそうな年頃の子が、くりくりした丸い目でじっと私の方を見ている。
「どうしたの?」と言おうとしたら、
その子が突然、
「コンニチハー」
と叫んだ。
ビックリして、肩を跳ねさせると、その女の子は嬉しそうに走り去る。
もう聞こえないとは思ったけど、
「あ…こんにちは…」
自然と口から出ていた。
ワカメちゃんみたいな髪の女の子は、一人で元気に公園の中を走り回っている。
その姿を見ていると「ふっ…」私の口元が緩んだ。
いつか水族館で会った少女の言葉を思い出した。
―――ハートはね、とっても大切なんだよ―――