コクリバ 【完】
今は、幼稚園教諭として働いている。
あの人と距離ができた時に芽生えた将来の目的。
その後は夢中になって勉強して、短大に入った。
そして一年前、めでたくこの幼稚園に就職できた。
だけど勉強するのと実際に働くのとでは全く違っていて、戸惑ってばかりの一年間だった
けど、もうすぐサポートについてた年長さんが卒園する。
「奈々先生。終わった?」
「もう少しで終わります」
「じゃ、手伝うね」
「真理子先生の方は?」
「うん。ちゃちゃっと終わらせてきた」
今日は薄めのメイクの真理子先生が年長児の部屋に入って来た。
一つ年上で、短大の頃からお世話になっている真理子先生は自他共に認める肉食系幼稚園教諭。
「何?顔に何かついてる?」
「いえ。真理子先生、そのくらいのメイクの方が可愛いのに……」
「これは仕事用!合コンの時はこんなんじゃ目立たないでしょ!」
「はい、はい」
「ねぇ、さっき友紀奈先生、なんだって?」
「へ?なんでもないですよ。終わったら教えてって……」
「今日の友紀奈先生、なんか違わない?」
「そうですか?」
「うん。なんかねー、綺麗目にしてる」
「あー、アイラインが濃いんじゃないですか?」
「でしょ?奈々もそう思った?」
あの人と距離ができた時に芽生えた将来の目的。
その後は夢中になって勉強して、短大に入った。
そして一年前、めでたくこの幼稚園に就職できた。
だけど勉強するのと実際に働くのとでは全く違っていて、戸惑ってばかりの一年間だった
けど、もうすぐサポートについてた年長さんが卒園する。
「奈々先生。終わった?」
「もう少しで終わります」
「じゃ、手伝うね」
「真理子先生の方は?」
「うん。ちゃちゃっと終わらせてきた」
今日は薄めのメイクの真理子先生が年長児の部屋に入って来た。
一つ年上で、短大の頃からお世話になっている真理子先生は自他共に認める肉食系幼稚園教諭。
「何?顔に何かついてる?」
「いえ。真理子先生、そのくらいのメイクの方が可愛いのに……」
「これは仕事用!合コンの時はこんなんじゃ目立たないでしょ!」
「はい、はい」
「ねぇ、さっき友紀奈先生、なんだって?」
「へ?なんでもないですよ。終わったら教えてって……」
「今日の友紀奈先生、なんか違わない?」
「そうですか?」
「うん。なんかねー、綺麗目にしてる」
「あー、アイラインが濃いんじゃないですか?」
「でしょ?奈々もそう思った?」