コクリバ 【完】
私がサポートとしてついてたのは年長児の3クラスで、友紀奈先生は年長クラスの学年主任。
本当にたくさんのことを教えてもらった。
優しくて、お母様たちからも一目置かれている。
「でも友紀奈先生のあのメイクは時々見ますよ」
園庭の方を気にしてる真理子先生が振り返ったとき、その目がキラリと輝いた。
「あれはね、デート用のメイクなのよ」
「ぶっ!」
真理子先生の気持ち悪い言い方につい吹きだした。
「きたなっ!大丈夫?プレートにかかってない?」
私の心配よりプレートの心配ですか?
卒園式で使う大事なプレート。
白い花をあしらって、その下に一人一人の園児の名前が書いてある。
っていうか、今、書いている。
一人で黙々と作業していたから、余計なことを思いだしたんだ―――
「奈々先生。泣いてた?」
「え?なんでですか?」
「目が赤い」
「あー。子供たちのことを考えてて……」
「……」
真理子先生が疑いの目をしてる。
「いや、まじで……」
「ふーん。そういうことにしといてあげる」
「……」
バレてる?
本当にたくさんのことを教えてもらった。
優しくて、お母様たちからも一目置かれている。
「でも友紀奈先生のあのメイクは時々見ますよ」
園庭の方を気にしてる真理子先生が振り返ったとき、その目がキラリと輝いた。
「あれはね、デート用のメイクなのよ」
「ぶっ!」
真理子先生の気持ち悪い言い方につい吹きだした。
「きたなっ!大丈夫?プレートにかかってない?」
私の心配よりプレートの心配ですか?
卒園式で使う大事なプレート。
白い花をあしらって、その下に一人一人の園児の名前が書いてある。
っていうか、今、書いている。
一人で黙々と作業していたから、余計なことを思いだしたんだ―――
「奈々先生。泣いてた?」
「え?なんでですか?」
「目が赤い」
「あー。子供たちのことを考えてて……」
「……」
真理子先生が疑いの目をしてる。
「いや、まじで……」
「ふーん。そういうことにしといてあげる」
「……」
バレてる?