コクリバ 【完】
一学期が無事に終わって、ヒマワリ組も明日から夏休みに入る。
「それではみなさん元気に夏休みを過ごしてくださいね」
ニコニコと子供たちに語り掛けるも、子供たちはポカンとしていた。
「せんせい。もう幼稚園こないの?」
「あした、おやすみ?」
ガヤガヤとざわつき出したクラスに可笑しくなった。
夏休みを知らないんだ。
「明日から、長いお休みになるんだよ」
それから休みの時のお約束をみんなに話すと、子供たちの目が段々キラキラ輝きだした。
「オレね。おじいちゃんちにいくよ」
「わたしはね……」
それぞれが家で聞かされていた夏休みの計画と、明日から始まる夏休みが結びついたようだ。
しばらくみんなの夏の予定を聞いていた。
「楽しそうだな」
開け放っていたドアの方から、男の人の声が聞えて、一瞬肩がビクンとなる。
やっぱりまだ幼稚園に男の人がいることに慣れない。
「よーすけー」
「キャー」
「せんせー」
飛び跳ねるようにヒマワリ組全員が洋祐先生の周りに集まる。
洋祐先生が入ってくると、みんながその周りを取り囲んで、更にその集団の周りをグルグル走り回る子までいる。
「それではみなさん元気に夏休みを過ごしてくださいね」
ニコニコと子供たちに語り掛けるも、子供たちはポカンとしていた。
「せんせい。もう幼稚園こないの?」
「あした、おやすみ?」
ガヤガヤとざわつき出したクラスに可笑しくなった。
夏休みを知らないんだ。
「明日から、長いお休みになるんだよ」
それから休みの時のお約束をみんなに話すと、子供たちの目が段々キラキラ輝きだした。
「オレね。おじいちゃんちにいくよ」
「わたしはね……」
それぞれが家で聞かされていた夏休みの計画と、明日から始まる夏休みが結びついたようだ。
しばらくみんなの夏の予定を聞いていた。
「楽しそうだな」
開け放っていたドアの方から、男の人の声が聞えて、一瞬肩がビクンとなる。
やっぱりまだ幼稚園に男の人がいることに慣れない。
「よーすけー」
「キャー」
「せんせー」
飛び跳ねるようにヒマワリ組全員が洋祐先生の周りに集まる。
洋祐先生が入ってくると、みんながその周りを取り囲んで、更にその集団の周りをグルグル走り回る子までいる。